肥満遺伝子
太りやすい・太りにくい体質は個人差がありますが、肥満も遺伝形質として大きく関わっています。私たちが「肥満遺伝子」と呼んでいるのはエネルギー代謝に関わる数十種類の遺伝子で、エネルギーを消費せず溜め込んだり、脂肪を燃焼させにくい性質があります。人類の歴史で数多く見られる飢饉や食料不足に応じて進化したものと考えられておりますが、食べ物であふれている現代では肥満によるデメリットの方が多い性質と言えます。日本人の3分の1以上が「肥満遺伝子」として上記の形質を持っていると言われています。
肥満遺伝子があるから痩せられない?
「肥満遺伝子を持っているから、ダイエットをがんばってもムダ」ではありません。
肥満になる一番の要因は生活習慣にあります。たとえば親子で同居していて、親子で太っている場合には「家族内の食事や運動にまつわる環境や生活習慣」の方が大きく影響しています。親がよく噛まないで早食いをしていたり、遅い時間の食事・大量の食事を摂っていると、子供にも早食いの習慣や味の好みなどがうつってしまい、同じような食習慣や嗜好へと影響されます。環境が揃っているため、子供も肥満となってしまうのです。
肥満はすべての生活習慣病に悪影響をもたらします。肥満遺伝子検査は、自分の遺伝子情報を知ることでより効果的なダイエット方法を知る手がかりになるといえるでしょう。体質を知ることで、遠回りすることなく効率より目標体重に近づけるためのプランを立てやすくなり、ダイエットによる身体や内臓への負担も軽いものとなります。